不二高㈱の看板商品としてショールームに
飾っていた伝統工芸組子衝立「孔雀」を
髙島家の菩提寺である、沼津市西間門の
臨済宗妙心寺派「佛日山 金剛寺」に
寄進させて戴きました。
この伝統工芸組子「孔雀」は、
不二高㈱の創業者で勲六等瑞宝章を受章した
髙島榮一(故人)が創案製作したゆかりの品です。
私の父です。103歳の天寿を全うしましたが、
明治生まれの気骨で大往生の間際まで職人を貫き
通した人でした。
亡父を知らない方達は、「なぜ、勲章を受章できたのか?」
と思われているようです。
亡父は、個人で創業した髙島建具店を法人・不二高㈱に
発展させる多忙な日々の中で、一晩徹夜で書院組子を
完成させる程、職人として伝統組子の技術・技能に秀でていました。
そればかりではなく、長年、職業訓練校の校長として
後進の指導を努めていました。
それらの功績が認められたのだと思っております。
近所の結構繁盛している割烹料理店に
亡父の作品がたくさん残っていたのですが、
数年前、その店が廃業し、家屋の取り壊しで
どこかに消失してしまいました。
どんなに凄い建具でも、建物の取り壊しと共に
捨てられてしまうのが建具の宿命なのです。
金剛寺の世話人の新年会の会話の中で、
ご住職が、「この金剛寺は800年の歴史があり、
この後もお寺は営々と続いていきますよ。」と、
お話されたのがきっかけで、寄進を考えました。」
この「孔雀」の衝立が価値あるものであれば、
お寺を参拝する方々に観て戴けるだろうし、
亡父、髙島榮一の受賞の意味と、ともに
その生き様を残してあげられるのでは、と、
思いました。
この日は、ご住職が留守でしたが閑栖さんが
おられましたので、寄進記念の写真を
撮らせて戴きました。
PR
この記事にコメントする